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ドライブレコーダーの選び方と設置のコツ、
自動車保険での役割を解説!

公開日:2025年10月2日

ドライブレコーダーの選び方と設置のコツ、自動車保険での役割を解説!
Emma

ドライブレコーダー(ドラレコ)の設置は、事故やあおり運転など、運転中のトラブル対策として有効な手段の一つです。万一、問題が起こった場合も、録画した映像を警察や保険会社に提出できます。もしものときの備えとして、自動車保険と合わせてドラレコの設置をしておくと安心です。本記事では、事故対策のためのドラレコの役割、そして選び方や設置の注意点までを分かりやすく解説します。

ドライブレコーダー(ドラレコ)とは

ドライブレコーダー(ドラレコ)とは、車両に設置し、走行中の映像や音声を記録する車載カメラのことです。主に、急ブレーキや衝突など、車に衝撃がかかったときに前後数十秒を記録することができます。さらに、衝撃がかかったときだけでなく、運転中やエンジンを切った後など、普段から車外・車内の録画録音を行い続けるタイプのドラレコもあります。常時録画のドラレコは、事故の際の証拠として利用できるだけでなく、後で見返して自分の運転を見つめ直すきっかけにもできる点がメリットです。

なお、ドラレコの設置位置は「ダッシュボード」「フロントガラス」など、法律で定められていますが、フロントガラスの中央やリアウインドウに取り付けると視界を邪魔しません。これらの位置に設置すると、広い範囲の撮影が可能になります。また、より精度の高い記録を残すために、最近は高画質・広角撮影・夜間撮影に対応したドラレコもあります。

ドライブレコーダーのメリット

ドラレコの設置の大きなメリットは、事故やトラブルの証拠が残せることです。そのほか、危険運転の抑止にもなります。メリットについて詳しく見ていきましょう。

ドライブレコーダーのメリット

録画映像を事故時の証拠として活用

ドラレコで記録した映像や音声は、事故やトラブルの証拠として活用ができます。ドラレコがない場合、事故の状況確認は自分や同乗者、相手方の証言頼りとなり、内容が食い違えば、警察や保険会社の処理がスムーズに進まないことがあるかもしれません。

しかし、ドラレコの映像は警察や保険会社に提出できる客観的な証拠にできます。特に、自分と相手方の証言が異なる際に有効になるでしょう。

あおり運転や危険運転の抑止

運転中も常時録画するタイプのドラレコであれば、設置自体があおり運転や危険運転の抑止になります。万一被害にあっても、録画データは警察へ客観的な証拠として提出できます。

あわせて、「ドライブレコーダー録画中」と分かるステッカーを車体に貼り、ドラレコで記録していることを示すことで、悪質な運転への抑止力を高められる可能性があります。

あおり運転や危険運転の抑止

駐車中のトラブルも記録できる

駐車監視機能付きのドラレコの場合は、エンジンを切って車を離れている際も録画し続けます。また、衝撃検知機能付きのドラレコは、車に衝撃が加わったときの前後の映像を記録します。当て逃げ・いたずら・車上荒らしなどの被害を受けた際に、録画データを客観的証拠として警察に提出できるなど、有力な証拠として活用できます。

自身の運転の見直しに役立つ

ドラレコの記録は自身の運転の見直しにも使えます。録画を確認することで、運転のくせや特性をチェックすることで、安全意識の向上にも役立つはずです。身近に高齢ドライバーがいる場合、運転能力の再確認や今後の注意喚起、家族による運転者の見守りにも使えます。なお、危ない運転をした際に警告音を発するタイプのドラレコは事故防止にも役立ちます。

ドライブレコーダーのタイプをチェック

種類がありすぎて分からない場合は、撮影範囲から絞り込んでみましょう。

撮影範囲によるタイプ分け

前方録画

前方のみ記録するベーシックなタイプです。取り付けも簡単です。

前方+車内録画

前方と車内の様子の両方を録画できるタイプです。

前方+後方2カメラ録画

前方を映すカメラに加え、リアカメラで車後方の様子も撮影します。あおり運転対策としてもおすすめです。

360度録画

室内に設置したカメラから、窓越しに360度の映像を録画が可能で、一括で全方位記録できます。

形状によるタイプ分け

カメラ本体一体型

記録を担うハードとカメラ部分を一つの機器でまかなえるタイプで設置が簡単です。

カメラ本体分離型

本体とカメラが別々になっているタイプで、カメラ部分が小さく、視界の邪魔にならない点がメリットです。

ミラー型

ミラーに設置するタイプで、角度調整が必要となりますが、手軽に使えます。

ドライブレコーダー選びで押さえるべきポイント

どの機能が必要か、基本性能を確認してご自身にあったドライブレコーダーを選びましょう。

ドラレコ選びの基本をチェック

画像解像度(有効画素数)

高いほど綺麗に映る反面、データ容量が重くなってしまうデメリットもあります。ナンバープレートがほぼ読める、フルHD(1920×1080)以上が目安となります。

画角

画角が広いほど多くの要素が映って交差点などで便利ですが、一つ一つが小さくなり見にくいのが難点です。画素数を上げるとしっかり映ります。

リアカメラの画質

どの機種もフロントカメラの映りはキレイです。しかし、あおり運転対策に必須のリアカメラの画質は機種ごとの差が大きいので、忘れず確認するようにしましょう。

暗所・夜間の画質

暗所の画質も要確認です。HDRやWDR機能が搭載されていると、暗い場所でも明るくはっきりとした画質で映ります。日中も明暗差の強い場所(トンネル出口など)で真価を発揮します。

駐車監視機能(パーキングモード)の有無

エンジンを切っても録画を継続する機能です。駐車場での当て逃げや車上荒らし対策に有効です。衝撃や動態を感知した時だけ録画する設定が便利ですが、オプションパーツが必要な場合もあります。

必要に応じてプラスαの便利機能をチェック

Wi-Fi搭載

PCを立ち上げなくても、スマートフォン等からドライブレコーダーの映像が確認できます。

GPS

映像とセットで位置情報やスピードを記録します。トラブルが起きた場所を正確に特定したり、旅の風景を記録することもできます。

運転支援機能

車線のはみ出しや衝突を警告するなど、安全運転をサポートする機能です。

ビューアソフト

Macユーザーは注意が必要です。 画像を確認するだけならどのパソコンでも問題ありませんが、GPSと画像を対応させるなど、便利な機能が搭載されたビュアーソフトは「Windowsのみ対応、Mac非対応」といったケースもみられます。

ドライブレコーダーを取り付ける位置

ドラレコを取り付ける位置は、道路運送車両の保安基準で定められています。具体的には以下のとおりです。

フロントガラス部分

車室内後写鏡(バックミラー)に遮蔽される前後ガラスの範囲に限定されます。ただし、以下については、この限りではありません。

  • ガラス開口部の実長の20%以内の範囲
  • 前面ガラスの下縁で車両中心部と平行な面上のガラス開口部から150mmの範囲

ダッシュボード部分

2m先にある「高さ1m直径30cm」の柱を直接確認できる位置

エアバッグ作動の妨げにならない場所に設置することも重要です。また、後方にカメラを付ける場合は、視界を妨げないように気を付けましょう。

参考:国土交通省「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2023.6.5】

自動車保険におけるドライブレコーダーの役割

ドラレコに記録された映像や音声は、事故やトラブルに遭遇し自動車保険の補償を受ける際の重要な証拠となります。有効に活用するために把握しておきたいことを確認しましょう。

事故状況の正確な把握に役立つ

ドラレコは、平常時の運転記録だけでなく、事故の瞬間の記録も映像や音声で残します。そのため、事故状況の正確な把握に役立ちます。特に、事故相手がおり自分と相手の言い分が異なる場合でも、事実を明確にできるという点が大きなメリットです。保険会社は客観的な証拠をもとに手続きを進められるため、何も証拠がない場合と比較すると、手続きも滞りなく進むでしょう。

過失割合の証明に役立つ

相手がいる事故の場合、加害者・被害者のどちらにどの程度の過失があるかが争点になることも珍しくありません。このような場合、ドラレコの記録が過失割合の証明に役立ちます。ドラレコの記録は客観的な証拠にもなるため、過失割合の交渉になった場合でも、交渉を円滑に進めやすくなるはずです。

トラブル回避・対応コストの軽減につながる

車を運転していると、あおり運転や危険運転の被害にあう可能性もあります。また、駐車中には当て逃げが発生するかもしれません。ドラレコでトラブルにつながる行為を記録していれば、保険会社に状況説明がしやすくなります。さらに、客観的な証拠があることで、示談や警察に対応してもらう際の時間的・精神的な負担を減らせる効果があります。

一部の保険会社では、ドラレコを提供する「ドラレコ付き自動車保険」(*)が登場し、衝撃検知による保険会社への通知などにより円滑な事故対応が試みられています。

アクサ損害保険では販売しておりません。

ドライブレコーダーに関するよくあるご質問

  • 車内の撮影が気になる場合は?

    ドラレコによっては、車内を撮影しないタイプを選んだり録音機能をオフにしておくことも可能です。事故の際に録音が重要になる場合もあるので状況に応じてご判断ください。また、車内を録画している場合は、同乗者にその旨を伝えることをおすすめします。

  • 車のバッテリーに影響はありますか?

    車のバッテリーが常時充電され続ける走行中の録画は基本的に問題ありません。エンジンを切っている駐車中の録画では、車のバッテリーが正常なら問題ありませんが、古くなっていたりコンディションが気になる場合は電源タイプを確認してから購入したほうがよいでしょう。長時間の録画ができて車のバッテリー負荷がかからない外部バッテリータイプも選択肢に上がります。

  • 取り付けは難しいですか?

    アクセサリーソケット(シガーソケット)から給電するタイプなら、挿すだけで手軽に設置できます。配線距離が長くなる2カメラタイプなどは、プロに依頼するとコードを隠して設置も可能です。カー用品店などで購入し、そのまま取り付けを依頼する場合は工賃が割引され、6,000~7,000円前後で対応してもらえるケースもあります。

  • 運転中、邪魔になりませんか?

    年々ドライブレコーダーはコンパクトに改良されているため、視界を大きく邪魔するものはほとんどありません。また、本体とカメラが分離しているタイプもおすすめです。

  • 車の燃費に影響しますか?

    車の電気を利用するため、ごくわずかですが影響はあります。一方で、「記録されている」という意識から安全運転やエコドライブを心がけることで、燃費向上につながる効果も期待されます。実際に企業がドライブレコーダーを導入する際は、燃費向上による経費削減も目的の一つとなっています。

  • 家族と車を共有していますが、プライバシーは気になる場合は?

    「常時録画」ではなく、衝撃を感知した時の前後の映像のみを記録する「イベント録画機能」を設定できるタイプをおすすめします。

監修者 佐藤 寿美礼

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会認定)

監修者 佐藤 寿美礼

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会認定)

2016年からフリーランスとして活動。金融や投資、税金、保険、住宅ローン、不動産、社会保障制度など、「お金」関係の記事を中心に編集や執筆をしています。子どもの大学進学やマイホーム購入などをきっかけに、お金の管理に興味を持ち、投資や保険、法律などを勉強中です。

執筆者 田尻 宏子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員一種

執筆者 田尻 宏子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種

証券会社、生命保険会社、銀行など複数の金融機関での勤務経験後、2016年から主に生命保険、損害保険、株式投資、ローン、相続関連等の金融分野専門のライターとして活動中。お金の初心者から上級者まで誰もが納得できる記事を書くのが得意。

運営・監修 「アクサ損害保険の自動車保険お役立ち情報」編集部

運営・監修 「アクサ損害保険の自動車保険お役立ち情報」編集部

自動車保険に関するさまざまな業務を行ってきたプロフェッショナルが在籍する編集部です。自動車保険に関する基礎知識やもしもの時の対処法などを専門的な視点から幅広くご紹介します。

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