自動車保険
野生動物との衝突を防ぐためには
~知って欲しいロードキルの現実~
公開日:2026年1月29日
走行中に野生動物と衝突しないための注意点や予防策、自動車事故時の対応や保険の補償について解説します。安全運転を心がけ、動物保護にも配慮しましょう。
1.ロードキルとは?
ロードキルとは道路上で発生する野生動物の死亡事故のことをいいます。
国土交通省によると2022年には国直轄道路で年間約7万件、特に高速道路では約5.1万のロードキルが報告されています。
野生動物のロードキル現状
- ロードキルで亡くなる動物はタヌキが多く、続いて犬・猫・鳥類等となります
- アマミノクロウサギやツシマヤマネコなど特定の野生動物の死因のトップとなっています
走行中の状況によっては、飛び出してきた動物を避けるために急ハンドルや急ブレーキをかけることが危険な場合もあります。
まずは、ロードキルが起こりやすい状況と予防策について知っていただければと思います。
2.ロードキルが起こりやすい状況と予防策
ロードキルが起こりやすい季節や状況があります。
起こりやすい季節や状況
秋口
動物達は厳しい冬を越えるため、秋口にエサを探し求めて動き回ります。
普段より活動範囲が広くなるため、車との接触機会も増える恐れがあります。
秋口の山道は特に動物が飛び出してくるかもと注意しつつ運転しましょう。
6〜7月頃
6〜7月は春に産まれた野生動物が活動範囲や動きを徐々に増やしていく時期です。
まだ、危険や生き方を学んでいる幼獣が道路に飛び出し、犠牲になることがあります。
午後6時~翌朝5時頃
多くの夜行性動物は日没から明け方にかけて活動します。そのため、昼の時間よりも夜に遭遇する確率が高くなります。季節にもよりますが、午後6時から翌朝5時頃は特に注意し、ハイビームで動物の視認をいち早くできるようにしましょう。
湾岸道路や気流が乱れている場所
湾岸道路などの風の影響を受けやすい場所や気流が乱れている場所ではコントロールを失った鳥がぶつかってくることがあります。また、晴れの日に周りの自然な風景や太陽光を反射している車は鳥が、風景の一部や水辺と勘違いして追突してくる恐れがあります。
予防策
- 6~7月や秋口は動物達の急な飛び出しや遭遇が増える時期なので、かもしれない運転を心がけましょう
- 午後6時から翌朝5時頃は特に注意し、ハイビームで動物の視認(眼の光の反射)をいち早くできるようにしましょう
- 動物飛び出し注意の看板がある道路や山道、林等の動物が飛び出しやすい場所ではスピードを出し過ぎずに走行しましょう
3.自動車で走行中に野生動物・飼い主がいる動物と衝突したらどうする?
実際に野生動物または飼い主がいる動物と衝突してしまった場合、冷静に対処できないほど慌ててしまうことも予想されます。以下を参考にどう行動すべきか確認しておきましょう。
まずは警察に届け出ましょう。届け出をされない方もいらっしゃるかと思いますが、道路交通法第72条にて警察への報告が義務付けられています。
保険を使用する際に事故証明書も必要となるため、警察への届出を行いましょう。
4.野生動物・飼い主がいる動物との衝突に備える補償
ここでは野生動物または飼い主がいる動物と衝突した際に使用できる、アクサのダイレクト自動車保険の補償についてのお話となります。
動物と衝突した場合の車両修理の補償
- 「一般車両保険(フルカバータイプ)」の場合、補償対象となります。
- 「『車対車+A』車両保険(スタンダードタイプ)」の場合は基本、免責となりますが、飛来中や落下中の動物との衝突であれば補償対象となります。
飼い主がいる動物と衝突した場合の補償
- 賠償責任が生じることがあります。対物賠償保険にて補償することが可能です。
動物と衝突し、車がダメージを受けた場合
アクサ損害保険では「一般車両保険(フルカバータイプ)」を付帯されている場合、動物との衝突による車の修理費も補償の対象となります。「『車対車+A』車両保険(スタンダードタイプ)」では補償しきれないケースが多々ありますので、ご契約者さまの環境を考慮した上で、必要な補償をお選びください。
5.野生動物保護施設を見学してみて
体験者
社員N
イメージ図
10月中旬、野生動物の保護・治療・リリースを目的とたNPO法人「ジャパンワイルドライフセンター(JWC)」へお話を伺いに行きました。代表の佐草さんからロードキルを含み、野生動物に関する注意すべきこと、動物のためにできること、共生方法、正しい知識を持つことの大切さを学びましたので、ご共有となります。
ロードキルの現状と動物の特性
ロードキルは、冒頭で記載した通り、タヌキでの発生が多いです。これにはタヌキの特性が関係しています。タヌキは「タヌキ寝入り」の言葉の通り、驚くと血圧が下がり、倒れてしまいます。そのため、反射的に身を翻せる動物に比べ、車に轢かれやすいのです。(ちなみに猫も驚くと体が硬直して動けなくなるため、車に轢かれやすい動物です。)
事故後の動物の治療と現実
車と衝突しても治療すれば治るのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、現実は厳しいです。車と衝突した動物は、内臓まで損傷を受けているケースが多く、9割が治療の甲斐なく、亡くなってしまいます。
動物救護の難しさと自然の摂理
また、車と衝突し、怪我を負っている動物は助けること自体が難しい場合があります。痛みや恐怖より攻撃的になっているケース、寄生虫や感染症を患っているケース。
助けたいという気持ちはもちろんわかりますが、難しい場合は専門機関を頼り、ご自身の身の安全の確保を行ってください。
また、非常に厳しいですが、場合によってはそのままにしてあげることも方法の一つです。ケガが痛くて怖いのに、治療のために無理に知らない場所に連れていかれて、恐怖の中で亡くなるよりは自分が暮らしていた地域で命尽き、他の命の糧となることも生態系の重要な役割という考え方です。
判断が難しいかもしれませんが、治療の見込みがあり、一晩生き延びれそうであれば、各自治体の担当に連絡し命を救う判断を、そうでなければ、そこで寿命を終えることもまた自然の摂理なのです。
私達の不本意な行動で、動物達が傷ついてしまっていることもあるので、なんとかその命を救いたい気持ちが大きいですが、ロードキルについて知ること、知って予防することも他の命を救うきっかけになるのです。ぜひ、皆さんも他の方へこれらの知識をご共有ください。
JWCにて保護されているフクロウ。道路の近くで保護されたとのこと。風切羽が生えても抜けてしまう状態で飛ぶ練習を行っている。
こちらの記事は2025年10月時点の取材に基づき作成されています。
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