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知っておきたい
車の日常点検
安全運転の第一歩

公開日:2026年5月26日

知っておきたい車の日常点検 安全運転の第一歩

車の走行中にタイヤがバーストした経験や、ライトの消し忘れ、半ドアによる電力過剰消費でバッテリーが上がった経験はありませんか。これらのトラブルは、日常の車両点検をしっかり行っていれば未然に防げた可能性があります。トラブルを未然に防ぐために車の所有者がご自身でできる、日常点検の重要性、車両点検のポイントなどご紹介します。

事故に遭われた方が「自分は大丈夫」と思っていたケースは少なくありません。日常点検の重要性を改めて認識し、継続的に行うことが事故防止につながります。
安全・安心な車の走行のためにも「日常点検」を習慣化しましょう。

1.日常点検って面倒くさい?

日常点検が大事だとは頭ではわかっていても、忙しい毎日の中で後回しにしてしまう場合が多いかもしれません。
自動車点検整備推進協議会の調査(2023年)によると「日常点検をしている」と回答した人でも、「1ヵ月に1回」が最も高く(43.1%)、「乗る前にする」と回答した人は9.5%に過ぎません。

他方、「日常点検を全くしない」と回答した人は22.8%もおり、その理由については、「知識がないから」が45.5%、「定期点検をしているから」が34.8%、「面倒だから」が35.9%もいます。さらに「トラブルが起きないと思うから」という回答が15.5%にも達しています。これは、心理学でいう正常性バイアスと呼ばれるもので、「自分は大丈夫」という思い込みから発しています。

2.日常点検と車検の違いとは?

前段で触れた調査でも、日常点検をやらない理由に「車検を受けたばかりだから」を挙げた人も6.9%存在します。
日常点検と車検は異なります。さらに「車両の点検」には、「法定点検」もあります。

「車両の点検」とは車の外観や部品に不良個所がないかを検査することです。すべてを完璧に検査することは難しいので、使用者自身がやる「日常点検」と専門家がやる「法定点検」、国の制度としての「車検」と、それぞれ役割分担して行うことで、車の安全性を保っています。

車検は公道を走行するために最低限の保安基準を満たしているかをチェックする制度ですので、車検の検査項目だけでは不十分な箇所があります。それを専門家が定期的に点検するのが「法定点検」で、安全かつ快適に車を使用するためにとても重要です。法定点検は定期点検とも呼ばれるように、マイカー(自家用乗用車、軽自動車)は、1年ごと、2年ごとに実施することが道路運送車両法(第48条)によって義務付けられています。点検を怠っても罰則はありませんが、故障や事故を防ぎ、安全性を維持するためには必要なことです。

3.日常点検は、毎日完璧にやる必要がある?

日常点検とは、車を安全に使用できるかどうかを使用者自身が日常的に行う点検整備のことで、道路運送車両法によって義務付けられています。

参考

道路運送車両法第47条の2(日常点検整備)

自動車の使用者は、自動車の走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に、国土交通省令で定める技術上の基準により、灯火装置の点灯、制動装置の作動その他の日常的に点検すべき事項について、目視等により自動車を点検しなければならない。

大事なのは所有者(使用者)が以下の点に気をつけることです。

  • 車の異常に気づける状態をつくること
  • 日常的に点検することを習慣づけること

例えば、車を発進させる前や給油のときなどに、車の周りを一周してチェックする、運転席に乗り込んだら計器などに異常がないかチェックするなど、日常動作の中で、常に確認する気持ちを持つことが大切になります。

4.押さえておきたい日常点検のポイント

日常点検の中でも、ガソリン残量、エンジン音の異常、タイヤの空気圧や溝は浅くなっていないかなどをチェックすることが大事です。日常点検は自動車整備業者が専門機器を用いて行うものではありませんので、目視などで簡単にチェックできるものです。
これだけは押さえたい日常点検のポイントを、確認していきましょう。

エンジンまわり

アクサのロードサービスデータから見ると、バッテリーのトラブルは、2025年1年間で全体の34.4%。出動件数のほぼ1/3になります。

  • エンジンについては、音・臭い・警告灯の表示などを確認することが必要です。
  • 警告灯は赤色とオレンジ色があり、オレンジ色の場合は自走できることもあるので、専門業者に連絡するとき、警告灯の色も伝えるようにしましょう。
タイヤ

タイヤに異常があると雨や雪の日などに制動距離が大きく伸びて、とても危険です。アクサのロードサービスデータでは、パンクでの出動は、2025年1年間で全体の13.9%となっています。

  • タイヤの空気圧は、運転席側のドア付近、あるいは給油口などに空気圧表示シールが貼付されています。
  • タイヤの空気圧は自然に減っていきます。空気が極端に減っていないか、月1回程度は確認しましょう。給油のときに、ガソリンスタンドなどで計器を使って確認することもできます。
  • タイヤの溝が浅くなっていないか、ひび割れ、偏った摩耗がないかを確認しましょう。
ブレーキ

ブレーキのチェックは感覚的なものでもあるので、普段から自分の車のブレーキの感覚に慣れておくことが大事です。

  • ブレーキの踏みしろを確認しましょう。踏みしろとは、ブレーキペダルをいっぱいに踏み込んだときに、ペダルと床(床板)との間に残る隙間のことで、適度な隙間があるかを確認します。
ランプ類

事故防止のためには「自分が見る」より、「相手から自分が見える」ことが重要です。ヘッドライト、ブレーキランプ、ウィンカーを確認しましょう。

ワイパー・ウォッシャー
  • ウォッシャー液が出るかを確認しましょう。寒冷地では、ウォッシャー液を原液で使用するのが一般的です。原液は凍結温度が低くなるように調整されているので、水で希釈すると凍結する可能性が高まります。
  • フロントガラスの内側のガラスは日頃からきれいにしておきましょう。いざというとき、デフロスターをONにしたり、エアコンの除湿を活用しても内側が汚れていると曇ってしまい、視界が悪化します。
  • ワイパーゴムは劣化も早いので、こまめにチェックすることが必要です。

5.まとめ

日常点検は「異常を見つける」ためのもので、修理や調整を自分で行うためのものではありません。
「いつもと違う」「何となく変」と感ずることが重要です。たった1分の日常点検が、事故と無事故を分けることがあります。事故になれば、その処理・対応に何時間も、また裁判になどなれば何年もかかります。

日常点検は、所有者(使用者)自身が行える安全対策です。タイヤ、ランプ、ブレーキ、視界の確認は最優先です。点検自体の完璧を目指すのではなく、ちょっとした違和感や異変などに気づけるよう習慣づけることが大切です。毎日の小さな確認で、自分自身と周囲の命を守る安全運転を心がけましょう。

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