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犬の病気事典:皮膚の疾患

食物アレルギー(食物過敏症)

概要

犬の食物アレルギー(しょくもつあれるぎー)は、食べ物や食品添加物への過敏な反応が原因で起こり、さまざまな皮膚症状や消化器症状を起こす病気です。食物過敏症とも呼ばれます。この病気の原因のほとんどは、食事に含まれる蛋白質、中でも大きな構造をした蛋白質(高分子蛋白質)に対して過敏反応が起こりやすいことです。よく原因として挙げられる食べ物は、肉類(牛、鶏、ラム)、卵、乳製品、穀類(大豆、トウモロコシ、小麦)などですが、そのほかの食物に含まれる蛋白質や食品添加物もアレルゲンになると思われます。
これらのアレルゲンに過敏な体質を持った犬は、食事による摂取で、皮膚炎やかゆみ、腸炎(腸の粘膜での過敏な反応)を起こします。皮膚炎の症状は、そのほかの過敏症(アトピー、ノミ、接触性など)と似た症状です。外観からの症状では鑑別できません。食物アレルギーとそのほかの過敏症が混在している犬も多く(約3割)、何に対してのアレルギーなのかを鑑別するのは困難な作業です。
食物アレルギーの犬は、「下痢」の症状がほかのアレルギーよりも起こりやすいです。食物アレルギーは、アレルゲンを除去した食事で1〜2ヵ月以内に反応する(除去食試験)場合が多く、通常の食生活に戻すと1〜2週間で下痢や皮膚炎が再発します(負荷試験)。そのほかの皮膚炎の除外も含めて総合的に診断をつけて治療していくと、良い結果につながりやすいでしょう。この病気はそのほかのアレルギー疾患と違い、食事療法が成功すれば予後は良好です。ぜひ、ご自身の犬の好みにあった食事の中で、アレルゲンを除去した食事を見つけてあげましょう。

症状

季節に関係なく、強い痒みと皮膚炎と腸炎の症状が確認されます。脚でしきりに身体を掻いたり、皮膚をかじったり舐めたりします。口周囲が痒い場合は、床に口を擦りつける行動がよく目撃されます。よく皮膚炎が出る場所は、顔(目や口、耳周辺、外耳)、先端部(足先、尻尾、陰部周辺、肛門周囲)、皮膚の重なる部分(わき、内股、肘、膝の裏側、指や肉球の間)です。二次的に細菌感染や真菌感染を起こしている場合は、痒みや臭いが強くなります。腸への刺激によって慢性的な嘔吐や軟便、下痢などが起こる場合も多いです。

対象

この病気は多くの犬で確認されますが、好発犬種には、ボクサー、アメリカン・コッカー・スパニエル、スプリンガー・スパニエル、コリー、ダルメシアン、ジャーマン・シェパード、ミニチュア・シュナウザー、ダックスフンド、ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア、パグが挙げられます。年齢や性別に関係なく発症しますが、1歳未満での発症が比較的多い病気です。

予防、治療

食事による予防が有効です。アレルゲンになりやすいタンパク質は比較的大きめ(高分子)なので、アレルゲンになりにくい低分子なタンパク質(加水分解蛋白)やアミノ酸、オリゴペプチドを使用した療法食、アレルゲンになりにくいタンパク源(例えばカンガルー、タラ、七面鳥など)を用いた療法食、栄養素をバランスよく調整できるならば自家製の食事などが使用できます。食品に含まれる添加物も極力避けると良いでしょう。
治療も食事療法が主体になります。症状(皮膚炎や下痢)に対して除去食試験を行います。上手く管理できれば、アレルゲンの含まれない食事を開始して1〜2ヵ月で反応が見られます。その後に負荷試験(通常食に戻す)を行い、再発した場合は食物アレルギーと診断されます。治療効果のある食事を継続していきましょう。
二次的な感染に対して抗生剤の投与や、シャンプーによる薬浴、痒みや皮膚炎に対して抗ヒスタミン剤やステロイド剤などが使用される場合もあります。ただし、この病気のステロイド剤への反応は、アトピー性皮膚炎と比べて反応が乏しいと考えられていますので、やはり「食事療法」が非常に重要です。

監修

白神 久輝 先生

埼玉県草加市にある「ぐぅ動物病院」の院長。2005年4月の開院以来、大学病院や専門病院と連携をとりながら、常に最先端の技術や機器を導入しており、飼い主の方にもわかりやすい説明でサービスを提供し続けている。また病気になりにくい体づくり(予防、日常ケア)のアドバイスも積極的に行っており、地域のかかりつけ医・中核病院として親しまれている。

「病気事典」には「アクサダイレクトのペット保険」の補償対象外の病気や治療内容も掲載されていることがあります。

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