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犬の病気事典:生殖器の疾患

難産

概要

難産とは、母犬が自力で出産をすることが困難で、外部から手伝わなければならない状態のことを言います。昔は、「犬は安産だ」と言われてきましたが、現在は小型犬や短頭種が増え、室内で過ごす犬の割合が増加する状況にあり、難産の犬も増加する傾向にあります。難産であるかどうかを判断するには、出産時の時間の流れを知る必要があると思うので説明します。
交配から58〜63日たつ頃になると食欲が落ち、そわそわと落ち着きがなくなってきます。床をひっかく巣作り行動も始まります。体温が1〜2℃ほど低下して24時間以内に出産が始まります。繰り返し来るいきみが始まり、破水してトロっとした水が出てきます。さらに強いいきみとともに、胎児がツルっと出てきます。母犬は胎児の羊膜やへその緒を噛み取り、次の胎児の出産に備えます。30分〜1時間程度で2頭目の出産が始まります。
この一連の流れから外れている場合は、母犬の状態を見て、難産ではないか確認をしましょう。難産の場合は、母子共に危険な状態になる可能性があるので、獣医師などの専門家に相談をしましょう。

症状

以下のような症状が見られる場合は難産を疑います。
・24時間前に体温が低下したのに出産が始まらない。
・強い陣痛が30分以上続いているのに胎児が出てこない。
・黒ずんだ緑色のおりものが出てきて30分以上も胎児が出てこない。
・陰部から胎児の一部が確認できるが、介助しても出てこない。
・破水して数時間しても胎児が出てこない。
・いきみが弱い、または数時間いきみがなく、出産が始まらない。

対象

難産の代表的な犬種は、ブルドッグ、ボストン・テリア、パグ、ペキニーズ、狆、チワワ、ヨークシャー・テリア、シー・ズーなどが挙げられます。品種に限らず、体重5kg以下の小型犬、短頭種、肥満、削痩、運動不足、胎児が少数(1〜2頭)、高齢犬での出産は難産のリスク要因です。難産の発生率は5%程度と言われています。出産歴がある場合は、過去に難産になった犬は、次回も難産になる可能性が高いでしょう。

予防、治療

予防として、適度な運動を交配前から行うことで肥満を防ぐとともに、筋肉量を増やすことでいきみやすくします。交配後は、ストレスを減らし出産しやすい環境をつくってあげましょう。過去に難産になった犬や、短頭種、小型犬の出産を行う場合は、交配前から専門家に相談し、定期的に診察を受け、難産時に緊急対応できる(特に夜間)体制を整えておくことも大切です。
治療は、内科治療として膣周囲へのマッサージ(フェザーリング)や胎児をやさしく引っ張ったり、陣痛を促す薬の投薬などがあり、外科治療としては会陰部切開や帝王切開があります。治療の選択は母子の状態に応じてさまざまなので、専門家と緊密に連絡を取り合い、判断をしてもらいましょう。

監修

白神 久輝 先生

埼玉県草加市にある「ぐぅ動物病院」の院長。2005年4月の開院以来、大学病院や専門病院と連携をとりながら、常に最先端の技術や機器を導入しており、飼い主の方にもわかりやすい説明でサービスを提供し続けている。また病気になりにくい体づくり(予防、日常ケア)のアドバイスも積極的に行っており、地域のかかりつけ医・中核病院として親しまれている。

「病気事典」には「アクサダイレクトのペット保険」の補償対象外の病気や治療内容も掲載されていることがあります。

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