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犬の病気事典:皮膚の疾患

アトピー性皮膚炎

概要

アトピー性皮膚炎とは、皮膚の過敏な反応や保護する機能が低下する遺伝的な要因をもった犬が、痒みの原因となるアレルギー物質(ほこり、細菌、草や花粉、フケ、食べ物、昆虫類など)に過敏な反応を起こし、皮膚全体に慢性的に炎症を起こす病気です。アレルギー物質が、保護機能の低下した皮膚や呼吸器を通して体内に侵入することで、過剰な免疫反応(痒みや皮膚炎)が起こるといわれています。炎症を起こした皮膚に感染を起こして痒みが増していく場合もあります。このようにアトピー性皮膚炎は複雑な要因が合わさって痒がる病気なので、全体を見て管理、治療をしていかないとコントロールが難しいです。完治は困難な病気なので、痒みが「それほど気にならない、よく寝る、楽しく遊べる」状態を目標に治療していくと良いでしょう。

症状

強い痒みと皮膚の炎症や外耳炎が一般的な症状です。脚でしきりに身体を掻いたり、皮膚をかじったり舐めたりします。口周囲が痒い場合は、床に口を擦りつける行動がよく見られます。よく皮膚炎が出る場所は、顔(目や口、耳周辺)、先端部(足先、尻尾、陰部周辺、肛門周囲)、皮膚の重なる部分(わき、内股、肘、膝の裏側、指や肉球の間)です。外耳炎はアトピーの8割の犬に認められます。
慢性化すると、皮膚が分厚くなり、ゾウの皮膚のようになったり、黒ずみが出てきたり、フケや抜け毛が増えたり、二次感染で臭いが出てきます。年中痒みが強い犬もいれば、場合によっては季節性(花粉や草)の痒みがある犬もいます。

対象

好発年齢は6ヵ月〜3歳です。代表的な好発犬種は、ウエストハイランド・ホワイト・テリア、柴犬、シー・ズー、ブルドッグ、フレンチ・ブルドッグ、パグ、ゴールデン・レトリーバーなどが挙げられますが、そのほかの犬種にも多々発症します。

予防、治療

決定的な予防法はありませんが、ストレスを減らし(ストレスも痒さを増幅します)、皮膚保護機能のあるシャンプーや必須脂肪酸のサプリメントなどによる定期的なスキンケアは有効です。
治療としては主に副腎皮質ホルモン(ステロイド剤)や抗ヒスタミン薬、カルシニューリン阻害剤、インターフェロンγ製剤、必須脂肪酸製剤などを使って、免疫機能を抑えたり、調整することで炎症やかゆみを減らします。アレルギー検査で草や花粉、ほこりへの反応が強い場合は、アレルギー物質に触れる時間を減らすために、こまめなシャンプーや空気清浄機を使用したり、散歩時に静電気予防の服を着用すると良いでしょう。ハウスダストなど一部のアレルゲンに対しては、徐々に体をアレルギー物質に慣らしていく「減感作療法」による治療が可能です。
アトピー性皮膚炎は「根治」する病気ではありません。大事なのは継続的に治療やケアができて、目標は可能な限り犬が「それほど気にならない、よく寝る、楽しく遊べる」状態に持っていくことです。気長に根気よく治療をしていくと良いでしょう。

監修

白神 久輝 先生

埼玉県草加市にある「ぐぅ動物病院」の院長。2005年4月の開院以来、大学病院や専門病院と連携をとりながら、常に最先端の技術や機器を導入しており、飼い主の方にもわかりやすい説明でサービスを提供し続けている。また病気になりにくい体づくり(予防、日常ケア)のアドバイスも積極的に行っており、地域のかかりつけ医・中核病院として親しまれている。

「病気事典」には「アクサダイレクトのペット保険」の補償対象外の病気や治療内容も掲載されていることがあります。

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