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猫の病気事典:内分泌の疾患

甲状腺機能亢進症

概要

甲状腺機能亢進症は、高齢な猫に発生する場合が多く、猫の喉仏のやや下方に左右一対ある甲状腺から過剰な甲状腺ホルモンが分泌される病気です。この病気の猫では甲状腺の位置を触ると腫れが確認される場合も多く、喉の触診で発見される場合もあります。甲状腺ホルモンは簡単に言うと「元気の源のホルモン」です。体の新陳代謝を活発にして体内に取り込まれた栄養分の処理、免疫力や活動性のアップ、骨や筋肉、神経などの正常な働きを促したりしています。ホルモンは本来、適正な量で正常な指令が出るようにできています。血液中のホルモン濃度の高低は、まるで波のうねりのように上下しており、足りないと甲状腺から血液中に甲状腺ホルモンが分泌され、多くなると分泌を減らし、変動は多少あっても常に適正な範囲に保たれています。このホルモンバランスが崩れてしまい、甲状腺ホルモンが過剰になってしまう病気が甲状腺機能亢進症です。元気の源のホルモンが過剰になるわけですから、一見すると若々しく元気に見えてしまう病気でもあります。ですが実際には体内ではオーバーワークな状態なので心臓や各臓器は弱りやすい状態にあると言えるでしょう。愛猫が限界を迎えて弱りきってしまう前に発見して治療をする事が重要です。
この病気になる理由としては甲状腺の@過形成(過剰な細胞の増殖)A腫瘍(良性のものと悪性のものがある)の2つのタイプがあります。

症状

多飲多尿、異常な食欲、食べるのに痩せていく、毛並みが悪くなったり過剰なグルーミングをする、怒りっぽくなったり、運動が過剰になる、開口呼吸や動悸、嘔吐や下痢、大きな声で夜鳴きするなどの症状がみられます。
どれも過剰なホルモン分泌によって引き起こされた体内の代謝の高まりや活動性の高まりを猫自身がどうすることもできず困っている状況から生まれた症状だと思ってください。
治療を開始した場合に無理やり動いていた臓器が適正な運動量になることで隠れていた病気(腎機能低下など)が出てくる場合があります。また、治療が成功して愛猫の活動が落ち着いたことで、以前と比べて元気が無くなってしまったように感じてしまう飼い主さんも多いですが、治療で本来あるべき運動量になった事を心配しないようにしましょう。

対象

8歳以上、特に高齢な猫で発病率があがります。すべての猫種が対象になります。
原因は結節性過形成が多く、腫瘍の場合は良性腫瘍である可能性が圧倒的に多いです。

予防、治療

予防法はありませんが、常日頃から飼い主さんが愛猫の喉を触って甲状腺の腫れが無いか確認をし、中年齢を過ぎたら定期的に甲状腺ホルモン濃度の測定を含めた健康診断を受けて早期発見に努めるとよいでしょう。
治療は内科治療(飲み薬による治療)、外科治療(手術による治療)と食事療法があり、飲み薬による治療が主体になる場合が多いです。
内科治療は完治させる治療というより過剰な分泌を抑える薬を投与して、定期的に甲状腺ホルモン濃度を測定しつつ、生涯にわたって適量の薬を飲み続ける治療です。隠れていた腎機能低下などの病気が出てこないか確認しながら治療を継続します。
外科治療は左右の甲状腺のうち異常のある甲状腺を摘出する治療です。術後の合併症もあり術後管理を含め、難易度の高い治療法です。
食事療法は食事中のヨウ素(甲状腺ホルモンの主原料)を厳密に制限したキャットフードによる管理です。甲状腺ホルモンの主原料を制限することで甲状腺ホルモンを過剰に作れなくしよう!という発想で作られたものです。
投薬が難しい猫などで使われ、食事療法のみでも症状の改善がみられる事があります。デメリットは美味しさ重視で作られたキャットフードではないため、残念ながら食べない猫もみかけます。また処方されたフード以外を食べさせてはいけないので飼い主さんによる厳密な食事管理が必要になってきます。

監修

白神 久輝 先生

埼玉県草加市にある「ぐぅ動物病院」の院長。2005年4月の開院以来、大学病院や専門病院と連携をとりながら、常に最先端の技術や機器を導入しており、飼い主の方にもわかりやすい説明でサービスを提供し続けている。また病気になりにくい体づくり(予防、日常ケア)のアドバイスも積極的に行っており、地域のかかりつけ医・中核病院として親しまれている。

「病気事典」には「アクサダイレクトのペット保険」の補償対象外の病気や治療内容も掲載されていることがあります。

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