2018/07/24

夏到来!愛犬を熱中症から守るためにできること

2018/07/24

夏到来!愛犬を熱中症から守るためにできること

 夏の生活で注意すべきことは、何と言っても熱中症。人間だけでなく、ペットたちも熱中症になる危険性があり、場合によっては重症化してしまうこともあります。
 愛犬が熱中症にならないために、できる限りの対策をしてみましょう!

熱中症になりやすい犬は?

 本来、犬は、寒さに強く暑さに弱い動物です。中でも、特に熱中症に注意すべきなのは、以下のような犬たちです。

子犬は体温調節が上手くできないため、室内環境に注意が必要です。

子犬は体温調節が上手くできないため、室内環境に注意が必要です。

  • 子犬や老犬
    生まれてすぐの子犬は、まだ体温調整機能が整っていません。また老犬は、加齢が原因で体温調節機能が低下している場合があります。
  • 心臓病や呼吸器、腎臓疾患などの持病のある犬
    病気によって血液の循環機能や水分の排出機能が低下したり、呼吸がしにくくなっていると、熱中症リスクが高まります。
  • 「短頭種」と呼ばれるブルドッグやフレンチ・ブルドッグ、パグ、シー・ズーなど
    マズル(鼻口部)の短い犬種は、鼻孔が小さく気道が短いため、呼吸による体温調節が苦手です。

鼻の穴が狭くつぶれている短頭種は、呼吸が詰まりやすくなります。

鼻の穴が狭くつぶれている短頭種は、呼吸が詰まりやすくなります。

  • 寒い地方が原産のシベリアン・ハスキーやサモエドなど
    寒さに耐えるための分厚い被毛を持つ犬種は、特に暑さが苦手です。
  • 肥満の犬
    脂肪には熱を貯める性質があるため、脂肪の厚い肥満の犬は体内に熱がこもりやすくなります。
  • ミニチュア・ダックスフンドなど脚が短い犬
    小型犬の中でも、脚の短い犬は特に地面との距離が近いため、人間の体感よりも高い気温の場所で活動することになります。

 熱中症予防と治療については、「【獣医師が解説】愛犬・愛猫の熱中症対策と応急処置」もあわせてご覧ください。

犬に最適な温度は25度、湿度は50~60%ぐらい

お留守番の時は、愛犬が快適に過ごせる環境を維持しましょう。

お留守番の時は、愛犬が快適に過ごせる環境を維持しましょう。

 個体差はありますが、犬に適した温度は人間よりも少し低く、25度前後だと言われています。また湿度は50~60%程度が適当です。
 愛犬の様子を観察して、ハァハァと暑そうにしていたらクーラーなどで室温の調整をしましょう。

 お留守番をさせるときは、クーラーの設定温度を確認しておきましょう。クーラーの機種によっては、長時間稼働させていると温度が自動的に制御されたり、人感センサーなどにより人間が不在の場所では自動的にスイッチがオフになってしまうことがあります。あらかじめ説明書を良く読んで、設定などを見直しておきましょう。

車内の気温にも注意!

 愛犬をケージに入れて車で移動するとき、ケージの場所にもよりますが、エアコンの風が十分に当たらないこともあります。
 ケージ近くの窓にサンシェードを置いたり、凍らせたペットボトルをケージの中に入れておくなどして、車内環境を良くする工夫をしてください。

 また、買い物の間などわずかな時間でも、犬を車内に残しておくことは大変危険です。「窓を開けているから」「エアコンがついているから」と過信せず、必ず飼い主さんの目の届く場所に連れていきましょう。

水分補給は十分に

 犬は足の裏の肉球部分にしか汗腺がないため、人間のように汗をかいて体温調節をすることができません。
 そこで、舌を出してハァハァと呼吸をすることで、唾液を蒸発させて熱を放出し、体温を下げています。唾液が蒸発すると体内の水分が不足するため、暑い日には特にたくさん水を飲む必要があるのです。

散歩には飲料水を持参しましょう。

散歩には飲料水を持参しましょう。

 暑い日は愛犬がいつでも水を飲めるように、十分に用意しましょう。留守番をさせる際は、自動給水器を使用したり、水の入った器を複数用意して室内のあちこちに設置しておくと良いでしょう。

 散歩の際は、ペットボトルや水筒に水を入れて持参すると便利です。

アイテムを上手に使う

 大理石やアルミニウム製の、「触るとひんやり感じる」素材でできたペット用マットは、暑い日のお昼寝にも最適です。

 また、暑い日の外出には、水で濡らすと冷たくなる冷却ジェルを使用したペット用ベストやマフラー、バンダナなどのアイテムを活用してみましょう。

 ただし、いたずら好きの犬の場合、冷却ジェルなど食い破ってしまう場合もあるので、使用するときは十分に注意してください。

首元にある太い血管を冷やすと、体温が下がります。

首元にある太い血管を冷やすと、体温が下がります。

 真夏のアスファルトの温度は60度以上になることもあり、その上を犬が歩くと、肉球をヤケドしてしまう危険も。ヤケド防止には、ペット用のカバーソックスやシューズが有効です。

 重症になると、命の危険性もある熱中症。犬と人間は暑さの感じ方や熱の放出方法が違うということを念頭に置いて、愛犬の様子をよく観察しながら、夏を快適に乗り切れるように配慮してあげましょう。

運営・監修 「いぬと暮らす、ねこと暮らす。」編集部

動物病院勤務の経験がある獣医師、アクサダイレクトのペット保険業務に携わる犬好き・猫好きの在籍する編集部です。ペットとの暮らしに役立つ情報から、犬や猫に関する健康・しつけなどの大切な知識、しぐさからわかるおもしろ豆知識など、専門的な視点から幅広く情報をお届けします。

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