粗相するようになった

猫は基本的にしつけをしなくても、用意したトイレを使用してくれる動物です。そのため、最近になって急に粗相をするようになったということであれば、何かトイレで排泄したくない理由があるのだと思います。また、泌尿器系の病気を患っている際にも粗相は見られるため、トイレの見直しが必要なのか、泌尿器系の病気なのかを見極めることが大切です。また、粗相とは違いますが、去勢手術をしていないオスでは、広範囲に尿を吹きつけるスプレー行為が見られることもあります。

猫は泌尿器系の病気にかかりやすく、その際に頻尿となり、トイレ以外の場所で排尿してしまうことがあります。そのため、排尿の回数が増えている、排尿姿勢を取っても尿がほとんど出なかったり出てくるまで時間がかかったりする、排尿時に痛みで鳴く、血尿が出る、などの症状がないかどうかをまず確認し、これらの症状が見られる場合は、早急に受診するようにしましょう。

上記の症状が見られず、泌尿器系の病気の心配がないと判断された場合、次に行うことはトイレの見直しです。
まずは、以下に心当たりがないか確認してみてください。
①最近トイレの場所を変えた
②トイレトレーを変えた
③猫砂を変えた
④排泄後トイレから急いで出てくる
⑤猫砂をなるべく踏まないようにしている（後ろ肢だけトイレに入る、トイレのふちに肢をかけるなど）
⑥トイレ掃除をさぼりがち

①〜③に心当たりがある場合は、以前と同じ条件になるように戻します。何かを変えた訳ではないけれど、④〜⑤に心当たりがある、という場合は、そもそもトイレを気に入っていなかったが仕方なく使っていたけれど、もっと快適な場所を見つけてしまった（＝粗相する場所）ので最近はそちらでしている、といった状況が考えられます。猫が気に入る猫砂を探し、落ち着いて排泄できるトイレトレーと場所を見つけ、いつも清潔にするように心がけるようにしましょう。ちなみに、一般的に猫が好むことが多いのは、細かい猫砂、屋根のないトイレトレー、静かで人が通らない場所に設置されたトイレ、です。