2018/11/06

なぜ瞳の大きさが変わるの?オッドアイって何?猫の目の不思議

2018/11/06

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 美しくて、澄んでいて、表情豊かにクルクルと変化する猫の目。今回は猫の目の色や瞳の大きさ、視力や色覚など、猫の目にまつわるさまざまな秘密をご紹介します。

子猫の目は「ブルー」!

 ほとんどの子猫の目の色は、「キトンブルー(kitten=子猫)」と呼ばれる青色をしています。やがて成長していくと、数ヵ月でイエローやゴールドなどに変化します。

生後1ヵ月くらいまでの間、目の色はほとんどがブルーです。

生後1ヵ月くらいまでの間、目の色はほとんどがブルーです。

 猫の目の色が変化する理由は、メラニン色素にあります。
 生まれたばかりの子猫は、虹彩(黒眼の大きさを調節する膜の色)の表面にしか色素沈着がないため、ブルーに見えます。
 成長するに従って虹彩の中にメラニン色素が沈着していくと、本来の目の色に変化していくのです。

 猫が持つメラニン色素の量は遺伝によって決まるため、日光の少ない地域を原産とする猫は色素が少ない薄い色の目になり、日差しが強く温暖な地方の猫は濃い目の色になったと言われています。

↑色素が少ない

色素が多い↓

サファイアブルー

サファイアブルー

ブルー

ブルー

アクア

アクア

グリーン

グリーン

ヘーゼル
(グリーンからイエローのグラデーション)

ヘーゼル

イエロー

イエロー

ゴールド

ゴールド

褐色 オレンジ

オレンジ

カッパー

カッパー

例外 オッドアイ

オッドアイ

 また色素細胞を持たない「アルビノ」の場合は、血の色が透けて見えるため目の色が赤くなります。

目の色が左右違う「オッドアイ」

 左右で目の色が異なることを「オッドアイ(odd=不揃い)」と呼びます。「虹彩異色症」とも言い、猫に限らずさまざまな動物に現れる症状ですが、特に猫に多く見られます。
 その美しさや珍しさから、幸運を運ぶ猫として人気が高く、日本では「金目銀目」と呼ばれ縁起がよいとして珍重されてきました。

オッドアイは白猫に多く見られます。

オッドアイは白猫に多く見られます。

 オッドアイになる原因として主に考えられているのは、片方の目にだけ色素の遺伝情報が乗らない先天性の色素異常です。
 どの毛色の猫にも出現する可能性はありますが、特に白猫に多く見られます。

 また事故や緑内障などの病気により虹彩部分に何らかの損傷を受けたことが原因となり、後天的にオッドアイになることもあります。
 成猫になってからオッドアイになった場合は、何らかの疾患が考えられますので獣医師に相談してください。

 猫の目の病気についてくわしくは
「犬・猫の目ヤニや充血は何のサイン?獣医さんに聞きました」
「獣医さんに聞く!猫の目ヤニと目薬のコツ」
もあわせてご覧ください。

 オッドアイの猫は聴覚障害が出やすいと言われていますが、これは正確な情報ではありません。
 正しくは「毛色が白く目が青い猫に聴覚障害が出ることがある」です。
 その理由ははっきりとはわかっていませんが、色素細胞の働きを抑制する「W遺伝子」が音を増幅する器官の形成にも影響を及ぼしているからだと考えられています。

 すべての白い毛色、青い目の猫に聴覚障害があるわけではありませんが、かなり高い確率で発症するというデータもありますので、もし様子がおかしいようでしたら獣医師にご相談ください。

猫の目が変化する理由

 猫の黒目(瞳孔)は、時間や場所によってまん丸になったり細長くなったりと変化しますが、それはなぜでしょうか?

 瞳孔は、目に必要な光を取り込む働きがあります。暗いところでは多くの光を取り込むために瞳孔が開いて大きくなり、明るいところでは細くなります。そのため、明るい場所から暗い場所へ移動したり、夜になったりすると猫の黒目が大きく変化します。

まぶしい場所では瞳孔を縦長に狭くして、光の量を調節しています。

まぶしい場所では瞳孔を縦長に狭くして、光の量を調節しています。

 また猫の目の変化は、そのときの気分や感情を表していると考えられています。

  • 満足しているとき…目を細める
  • 緊張しているとき…左右の目の大きさが異なる
  • 興奮しているとき…明るいところでも黒目が大きくなる
  • 眠いとき…目がたれて、瞬膜(眼球を保護する膜)が目を覆う
  • 集中して見ているとき…目を細めたり大きくしたりして、目の焦点を合わせる

 愛猫の目の様子はいかがですか?さまざまなときに観察してみると、面白い発見があるかもしれません。

猫の視力と色覚

 暗闇の中を歩いたり、素早く動く小動物を捕まえたりする猫は目が良いように思えますが、実際には猫の視力は人間の1/10程度しかないと言われています。

 しかし、動いているものをとらえる「動体視力」は優れていて、1秒間に4mmというわずかな動きでも感知できるそうです。

 そして猫が暗いところで行動できるのは、猫の目の構造に秘密があります。
 動物の網膜には「桿体(かんたい)」と「錐体(すいたい)」という2タイプの光受容体があります。桿体は色を区別することはできませんが、わずかな光でも感知して形をとらえることができます。錐体は明るい場所で色や形を認識できますが、暗いところでは働きが低下します。
 猫の目には桿体がたくさんあるため、光を感じる能力は人間の6倍ほどあると言われています。そのため猫は、薄暗い場所で十分に行動することができるのです。

素早い動きのものに反応する「動体視力」が優れています。

素早い動きのものに反応する「動体視力」が優れています。

 また、人間の目は赤・緑・青の3色を認識していますが、猫は赤を認識する細胞を持っていないため、緑と青の組み合わせしか認識できず、赤いものはくすんだ灰色に見えているそうです。

 美しくて、可愛くて、とても神秘的な猫の目。愛猫の目をよく観察して、そのときの思いを感じ取ることができたら良いですね。

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