テレマティクス保険のメリット

テレマティクス保険の保険料は、運転者の行動や運転頻度などの情報を解析しリスクに応じて決定します。従って、運転データのリスク度合いが高いほど保険料も高くなる仕組みになっています。契約者は保険料が高くなることを避けるために安全運転をするようになるため、「自身が事故を起こす、事故に遭うことを未然に防ぐことができる」、ということがテレマティクス保険の大きなメリットの1つです。

さらに、精度の高いデータをもとに保険料が算出されるので、契約者の保険料の節約につながることも、テレマティクス保険のメリットになります。

このように、契約者自身はもとより、社会全体から見てもテレマティクス保険のシェアが拡大することによる運転者の安全運転意識向上、事故率の低下などのメリットが期待されています。

テレマティクス保険のデメリット

テレマティクス保険は大きなメリットがありますが、もちろんデメリットも存在します。1つはリアルタイムで位置情報を発信することによる、個人情報の取り扱いです。これは自動車に取り付けられている機器から発信された位置情報はサービスを取り扱う保険会社と共有されますから、お客様が「どこにいるのかを把握されたくない」という個人情報保護の観点から見るとデメリットであると言えます。

もう1つは通信機器の導入コストです。保険料を算出する際に基準となるデータは、自動車に取り付けられた通信機器を媒体にしています。したがって、通信機器の導入は必須となりますから、導入コストが掛かるという点が大きなデメリットでしょう。

テレマティクス保険は新しいスタイルの自動車保険であるため、デメリット対策もまだまだ課題があります。しかし、安全意識の向上という大きな社会的メリットがある以上、さらに普及が進んでいくと考えられます。しっかり情報を集めておくことをおすすめします。

プロフィール

武藤京士

2010年にファイナンシャルプランナーとして独立開業し、現在も多くの人の資産設計や保険相談に対応。
「家計簿の書き方」や「保険を安くする方法」などのテーマで講師としても活動する傍ら、保険に関する記事の執筆や大手サイトのQAアンサーなどの執筆実績が豊富。初心者の立場に立った読みやすい文章の執筆が得意。

(主な保有資格)
AFP
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(生保顧客資産相談業務)
損害保険募集人
損害保険専門試験(自動車)

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